トルコ一人旅ガイド

 3日目(2009年8月11日)

 アンカラ

車窓から
車窓から
アンカラ駅
アンカラ駅
 何度か目を覚ましそして、眠ることを繰り返すと、次第に外は明るくなり外の景色がはっきり見えてきた。荒野と言うのは言いすぎであるが、それに近い風景が目に入る。そして、所々集落が現れてきた。

 アンカラ駅の到着予定時刻はAM7:07。首都アンカラの駅らしからぬこじんまりとした小さな駅に列車は停車した。時間が時間だったので、てっきりにアンカラ駅に到着したと思い列車を出る準備をしようとしたところで、車掌が到着は20分後と言いに来た。結局。アンカラ駅に到着したのはAM7:50。普通に走って到着が40分遅れるのは日本では考えられないことだ。日本の鉄道の優秀さが痛切に感じる。

 列車を降りると、Tシャツ1枚では肌寒かった。日中の気温と朝夕の気温にかなりの差があるようだ。
 アンカラで先ず最初にしなければならないことは、ネヴェシェヒルまでのバスのチケットを購入することだ。チケットはオトガルで購入するのだが、オトガルは地下鉄アンカライで行かなければならない。
 アンカライの駅を目指し歩き出す。20分ほど歩いても目的のアンカライのマルテペ駅(Maltepe Ist.)に到着しない。「地球の歩き方」の地図を見るとどうやらアンカラ駅をはさんで反対方向に来ているらしい。慌てて引き返し、なんとかマルテペ駅を見つけ出す。
 切符売り場で1.3TLを支払うと日本の有料駐車場の駐車券のような磁気テープがついた切符を渡される。改札は、ディズニーランドの入場口のようなばーが回転すような仕組みだが、その改札の上に切符を入れると、バーのロックが解除され、切符を差し込んだところから、切符が戻って仕組みだ。
 
 オトガルがあるのはマルテペ駅から5つ目の終点アシュティ駅(A.S.T.I.)で、10分程度で到着した。オトガルはアシュティ駅と連絡橋で繋がっており、この連絡橋が2階部分となる。1階が到着口で、3階が出発口と切符(ビレット)売り場があり、客引きが多い。しばらく様子見していると案の定、客引きのオヤジが近づいてきて、なにやらトルコ語で話しかけてくる。おそらく「どこへ行きのだと」聞いているに違いないので、「ネヴェシェヒル」と言うと、すぐ近くの切符売り場に連れて行かれる。バス会社の切符売りの人と購入手続きをしている最中、そのオヤジは、自分がカウンターにおいたサングラスをかけてみたり、地球の歩き方を手に取りパラパラとページをめくったりしている。まったくうっとしい。
 PM1:30のネヴェシェヒル行きの切符を無事に購入。そして、荷物を預かるようお願いすると、うっとしいオヤジに連れられ、2階の倉庫スペースのようなオフィススペースのような小部屋に連れて行かれ、そこに荷物を置く。預り証のようなものはないらしい。

 荷物を置き、うっとしいオヤジと別れ、アンカラ城へ目指す。アンカラ城にはアンカライに乗って、7番目のクズライ駅(Kizilay Ist.)でメトロに乗り換え2つ目のウルス駅(Ulus Ist.)で降りる。
 ここからは歩いてアンカラ城を目指す。30分ほど歩いても目的地に着かない。「地球の歩き方」に掲載してある地図をよく見てみると曲がり角を間違えたらしい。おそらくかなり困惑した顔をしていたのだろう。近くにいた酒やけをしたような顔をしたちょっと胡散臭そうなオヤジが近寄ってきて、トルコ語で話しかけてきた。おそらく「どうしたんだ!」とでも言っているのであろう。地図を見せ、ここに行きたいと旨を伝えると、早口のトルコ語で、「○※△%●&」.........。「?」.......。しかし、言葉は違えども手振り身振りは万国共通?、何とか意思の疎通ができた。オヤジ万歳!!最後にオヤジは右腕を私の肩に回し、左手の人差し指で自分の頭を指し「ジャポネ○※△■%※£」。ジャポネとは日本(人)のことだが、私の勝手な解釈で「日本人は頭がいいな」とでも言っていると思ったのである。でも、トルコ人のやさしさに触れられたときでもあった。
 
 アンカラ城は二つの城壁に囲まれており、その城壁の間は公園として整備されている。しかし、二つ目の城壁の城門をくぐると、スラムとまでは言えないが、粗末な家が立ち並んでいた。しばらく歩くとアンカラ市外を見渡せる眺望スペースがあった。
アンカラ市街①
アンカラ市街①
少年たち
少年たち
 そこで写真を写していると子供たちが近づいてきて話しかけてくる。どうやら、自分たちの名前を言い、私の名前を教えろと言っているようである。そして、カメラで自分たちを写せと言ってきた。写真を写したとたんお金をよこせとでも言うのではないかと警戒していたが、しつこく言うので写真を写すと何も言わなかった。ちょっと拍子抜けしたが、トルコ人は優しいのだ。
  眺望スペースからさらにあがったところに石垣で囲まれた物見の塔のような場所がある。そこへ行こうとすると、一人の子供がそこは閉まっているので、違うところがあるから案内すると言う。今度こそ、後でお金を要求してくるのだろうと思ったが、かなりしつこく言ってくるので騙されてやることにし、子供の後をついていく。しばらく歩くと、再び石垣でできた物見の塔が見えてきた。そして、案の定、1TLをくれというので、しかたなく1TLをあげた。
>アンカラ城①
アンカラ城①
アンカラ市街②
アンカラ市街②
アンカラ城②
アンカラ城②









 物見の塔からは、アンカラ市街を一望でき、屋根の色を赤茶色に統一された町並みがよくわかる。ここで、数枚写真を撮って既に、AM11:00を過ぎていることに気づく。本来であれば、アンカラでは数箇所を見て回るつもりであったが、この時間であれば、他の場所を見る時間はない。つくづく、2回も道を間違えたのが響いている。



 アンカラ~バス~ネヴェシェヒル

昼食
昼食
アンカラのオトガル①
アンカラのオトガル①
アンカラのオトガル②
アンカラのオトガル②
 メトロとアンカライを乗り継ぎオトガルに戻り、ファーストフード店で昼食を食べる。ファーストフード店といっても、トルコ料理ではある。チケットの販売所に戻り、鞄をピックアップしに行く。そうすると、 倉庫スペースの鍵を渡され、自分で鍵を開け取ってこいと言われる。他人の鞄を持っておったらどうするんだ...。

 PM1:00になり、そろそろ搭乗するバスが着くころだ。切符を確認していると、近くにいたトルコ人の女性が、なにやら話しかけ切符を見せるという。何かトルコ語でまくしたてられるがまったく意味が不明。その女性も、意味が通じていないのが分かったようで、私に、とにかくここで待てという。しばらくすると、私が購入したバス会社ではないが、ネヴェシェヒル行きのバスが着き、その女性がそのバスに乗れという。おそらく、購入した会社と、実際に乗るバスが異なるので、それを親切に教えてくれたようだ。
 定刻どおりバスは出発し、一路、ネヴェシェヒルへ向かう。トルコの長距離バスは、座席自体は、日本の観光バスと変わらない。車内には運転手はもちろんのこと、サービス係りが1名乗車しており、飲み物やお菓子を提供してくれる。2時間程度に1回はトイレ休憩があり、さほど不便を感じない。

 ネヴェシェヒルのオトガルに到着し、鞄をピックアップすると、観光会社のオヤジが近づいてきてなにやら話しかけてくる。カッパドキアツアーは現地調達をすることにしていたので、話を聞くのはいいのだが、こちらとしては、先ずは、13日のネヴェシェヒルからデニズリ(パムッカレ)への夜行バスを調達したいところであったが、しつこく話しかけてきて、「ツアーはどうする?ホテルはどうする?」と聞いてくる。とりあえず、今日泊まるホテルの名前を伝え、ホテルの必要はない旨を言うと、ホテルには送ってやるから先ずは話を聞けと言われ、とりあえず話しを聞くこととする。
 結局、2日間のツアーと熱気球ツアー、ディナーショーの予約をすることとした。値段的には、相場よりちょっと高い金額だったので、値切ると相場どおりの値段となった。デニズリまでの夜行バスは、旅行会社のオヤジが、METRO社のカウンターまで連れて行ってくれ、その場で切符を購入することができた。









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