トルコの国土の大半を占めるアナトリア半島は言うまでもなくアジアに含まれる。ボスポラス海峡の西部のわずかな地域がヨーロッパに含まれるのであるが、かつて、オスマン帝国の領域(バルガン半島やアナトリア半島など)は近東(Near East)と呼ばれ、ヨーロッパから見て近くの東方地域とみなされていた。尚、イラン・アフガニスタン及び周辺国を中東(Middle East )と呼び、日本を含む東アジアや東南アジアは極東(Far East)と呼ばれていた。
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上述のことから、地政学的にはトルコはヨーロッパに含まれないと考えるのが妥当だ。しかし、今日のトルコはNATOに加盟しており、サッカー協会やオリンピック委員会はヨーロッパの統一団体に属している。また、EUへの加盟を目指すなど、ヨーロッパ諸国との結びつきが強い。そして、イスラム圏の国家であるが、政教分離を標榜しており、欧米よりの政治形態をとっていることから考えると、ヨーロッパ諸国とも考えられる。
もっとも、○○だからトルコはアジアだとか、○○だからトルコはヨーロッパだなどと、カテゴライズするのに何の意味があるかと問われると困る話ではあるが...。